サイコブレイク:感想
10/23発売の『サイコブレイク』レビューです。
機種はPS3版。
このソフトと一緒にPS4買おうかと思ったんですが、トレーラーに不安を感じて安いPS3版で妥協いたしました。
まあね、なんていうか……。
懐かしいゲームだね……(悪い意味で)
画質は残念。
フレームレートもガクガク。
操作性がよろしくない。
しかも7GBもインストールさせやがるくせにロードがっクソ長ぇ!
※ロードが20秒位あります。DOD3かよ……(´・ω・`)
まあ、PS3版なんで画質なんて語ることすらおこがましいと思ったりもしたのですが、それにつけてもショボイです。
最初に真昼の市街地を抜けるシーンがあるのですが、ビルがのっぺりし過ぎてて、
あれ、テクスチャ貼り忘れ?と思うくらい。 室内はそうでもないんですが、屋外や人物が全体的にぼんやりしてるかな。
フレームレートは不安定で、30fpsを維持できていないという……PS4はパッチ来たようですが。DOD3はパッチ来たのかな?
とりあえず、
説明書が入っておらず、
ディスクの下(パッケージの紙の裏)にコントローラー説明が書いてあるだけ
というあまりの不親切さに早速サバイバル感を楽しめます。
説明書を読まず、ゲームを実際触って操作を覚えていくという人も少なくありませんが、それでも初っ端ダッシュの仕方くらいは知っとかないとスムーズにゲーム進められないじゃないですか。
それに、キャラ解説とか世界観説明くらいつけてくれないと、作品に入って行きにくいじゃない?
敵キャラクターがゾンビなのか人間なのか、亡霊の類なのか全く分からないので、敵に対してどういう感情を持てばいいのかわかりません。
さて、EP1は、
大量殺人の起きた精神病院に赴いた主人公が、一瞬のうちに見知らぬ場所に放り込まれるというシーンから始まります。
まあチュートリアルステージなんですが、
ここで早速主人公が足を負傷して、片足でぴょんぴょん跳ねながら移動するという事態に見舞われてしまいます。
・まだ操作も満足に慣れてないってのに、それに輪をかけて移動制限。
・追ってくる敵から隠れながら進むのが主体なんですが、敵が即死持ちなので見つかると死亡。
・スニーキングゲーでありながら索敵スキルが無いため、死角が文字通り命取り。
もうね、怖いとか以前にめんどくさいんですよこんなの(´・ω・`)
恐怖よりもイライラから来る怒りが先行するんですよこんなことされると。
『操作を縛って思うように動かせなければ焦りにつながって怖い!』
とかそんなん初代バイオでやってた事じゃないですか……。
今時のゲームでそれをやったところで時代遅れというか何というか……。
もうホントこれは声を大にして言いたい。
操作のイライラと恐怖のストレスは全く別もんなんだよバカヤローが!
演出で恐怖を見せて欲しいところなんですが、しょっぱなからダルさを押し付けられて、その上バイオ4を引きずっている感アリアリの即死チェーンソーに失笑。
また、キャラクターの操作感も大分もっさりしていて、キビキビとした挙動が出来ません。
スニーク用のしゃがみ歩きや扉の開閉もすっとろくて面倒。
そんな所までリアルにこだわらなくていいから……(´・ω・`)
ステルスプレイで行くと、キャラの挙動の遅さに本当にストレスが溜まってイライラします。
そのくせゴリ押しを縛るために強制戦闘とかスナイパーとか配置してくる悪質さ。遊び方が限定されすぎ。
具体的に言うとEP3です。
敵がひしめいているエリアを突破して鍵を開けろ!って所なんですが、
鍵を開けるにはボスを倒すのが必須で、ボスと戦闘し始めると雑魚も寄ってくるので難易度大幅上昇。
逃げる選択肢も、影に徹する選択肢も無く、殲滅以外の方法を取れないサバイバル。
ウォッチドッグスのステルスにもドンパチにも振れるバランスはすごかったなと改めて感動。
スニーキングでありながら索敵方法がないってのも致命的です。
主人公の能力は低めに設定されており、何発も耐えられる余裕がありません。
さらに、銃器以外ではマトモにダメージが入らず、強い打撃武器は一回限りの使いきりとなっています。
銃も、ちゃんと狙っても着弾にブレ幅があって外れるという不条理付き。最早弾がすり抜けているのではと錯覚するレベル。
2~3mくらいの距離からヘッドショット狙っても、すぐ後ろの壁に穴があいて敵に当たりません。
入手できる銃弾は結構ギリギリだし、
弾がブレる&敵は4,5発撃ち込まないと死なないので、まともに撃ち合うのは得策ではないのですが、
隠れて進もうにも敵がどこにいるのかわかんねぇ!っていうね(´・ω・`)
ラスアスの最高難易度が標準システムとかさすがですね。
SIRENは相手の視界をジャックできる。
バイオショック、ディソオナード、ラスアスは壁越しに敵の位置を把握できる。
MGSは特殊能力こそないものの、迷彩などでその場で敵の目から逃れることが出来る+時々俯瞰。
対してこちらはカメラに映る情報が全てです。
索敵出来ないのも初っ端だけで、途中からなんか新能力でも手に入るのかと思えばそういうわけでもなく、
ずっと壁に隠れながら必死こいてカメラを回転させて敵を探すという間抜けな作業に。
狭い室内では最早索敵どころではありません。
敵の巡回中に運悪く鉢合わせてしまったらどうしようもないという。
弾薬も中々手に入らないのですが、それ以上に回復アイテムが手に入りません。
なので、いつもHPゲージが30%程度しかない状態に。(30%程度までは放っとくと自動回復します)
最大HPを上げる事も出来るのですが、そもそも30%状態(バイオでいうオレンジcaution)が体力の最大値みたいなもんなので全回復とか夢のまた夢です。=最大値を上げても恩恵が薄い。
同じ理由で回復薬の所持上限を上げてもあまり意味がありません。=その場で使うので持ち歩く意味がない。
また、そんな1/3がデフォな主人公くんは敵の攻撃を2回受けただけで簡単に死ぬので、ちょっとしたミスで20秒間のロードという厳しい罰ゲームを課せられます。
死に覚えゲーの側面が強いのでロードは本当にストレス。
弾が無いから戦えない! 敵がどこに居るかもよく分からない! 鉢合わせると死ぬ!
EP3クリアするのに2時間掛かったのは内緒だぞっ☆
そんなこんなで死にすぎて止めたくなってくるのですが、
チェックポイントの間隔が無駄に長く、セーブポイントもあまり無いので、やめ時が悪い意味でありません。
死ぬと大きく戻される+アイテムも回収し直しなので、こまめにセーブしないと探索だけで大幅な時間を取られます。
しかもただセーブしたいだけなのに、セーブ部屋に入ると長々どうでもいい演出見せられるっていう……。
しかもスニーキング主体でやらされたかと思ったら、
EP3あたりから敵がワラワラ湧いてきてドンパチさせられます。
意味がわかりません。
主人公弱いのになんで3体も4体も一辺に戦わなくちゃならないんですか! 弾が謎のチカラで当たらないんですよ!?
EP8からはスニーキングのスの字もありません。
そしてワラワラゾンビバトルは遂に、
EP11から崩壊した市街地で装甲車に乗ったゾンビと戦ったり、アサルトライフルを構えたゾンビと過激な世紀末ガンアクションへと変貌します。
嘘じゃないです。マジです。
マジです。
ボディアーマー着けた特殊部隊ゾンビがアサルトライフルやスナイパーライフルを乱射してきます。
警官ゾンビはノーモーションで拳銃を撃ってきますし、一般人ゾンビかと思ったらダイナマイトや爆弾クロスボウでこっちを吹っ飛ばしてきます。
しかも遠くからだと敵が何の武器を持っているか全然分かんねえっていうね(´・ω・`)
EP2で初戦闘となった時の「振り向きゾンビ」のデジャブ感。
敵がこちらを見つけると指をさして威嚇してくる4の面影。
……これがどっかよその3流クソゲーメーカーの作品ならいいんですけど、天下の三上とベセスダなんだよなあ……。
ショットガンをリロードする際の『カチャッ、カチャッ、チャキッ』ってのはバイオのリロードと何ら変わらなくて笑いそうになりました。
バイオ4の再利用としか思えない村落のワラワラゾンビバトルとかチェーンソーとか、アイデアの引き出しが少なすぎる。
敵もなんかしょうもないんだよなあ……。
金庫頭とか貞子みたいな奴とかちょっと話題になりましたが、
敵の大半は謎のゾンビもどきで怖くありません。
今時ゾンビとか狂人とかお腹いっぱいですよね。
特にチェーンソーはマジで失敗だと思う……。
だってどうアレンジしようが「まだバイオ4に固執してんの?」って扱いにしかなりませんもん。
EP1で逃げるだけかと思ったら、EP3でまた出てきて戦わされます。更にEP6で再々登場。
バイオ5の時ですらチェーンソーまた出るのかよwwと思ってたのに、
バイオ6、バイオリベと来て全く別のサイコブレイクにまで出てくるからお笑い種です。
いつまでチェーンソーを引っ張るのか……バイオの方は9くらいまで出てきそう。
つか金庫頭はアレ中身出ちゃうのかよっていう……「あの中には何が入っているんだろう?」っていう想像を掻き立てるようなこともなく、「被験者の脳が入ってます」とか普通に教えてくれました。
一番がっかりしたのはEP4から出てくる『透明の敵』
↑でしつこく書きましたが、ロクに弾も命中しないってのに、更に目視できないというクソが出るようになります。
それで弱けりゃ多少溜飲も下がるってもんですが、コイツは通常の雑魚よりHPが高いというトドメのオマケ。
透明の敵は水に足跡が付いたりオブジェクトを倒すからそれで判断するといいぞ!
ってアドバイスがもらえるんですが、
だから弾当たらねぇし、
最初に戦うところはロクに水たまりなんか無いだろうがアホか(´・ω・`)
ていうかそもそも暗い場所を探索するってのに、目視で敵の場所を掴めって正気?
結局、適当に空中に向かって拳を振り回し、拳がヒットしてよろけた隙に銃撃という泥仕合に落ち着きました。
虚空に向かって全力パンチを連打する主人公ってのは本当に情けないです。
精神病院から脱出するのか!
と思ったらEP2から4まで大分長いあいだ山道っていう中途半端なロケーションに移行するのもダメ。
だっだ広い訳のわからん原っぱでウロウロしてる人間と戦ったって怖くないですもん。ずっと精神病院でいい。
更にEP6からは訳の分からない塔、中世建築物とカタコンベ。
バイオ4でも思いましたが、
現代が舞台なのになんで時代錯誤的な建築物を出すのかっていう(´・ω・`)
理解ができません。遺跡探索とか中世建築物出したいならファンタジーゲーか中世舞台のオカルトホラーでやれよ。
なぜ精神をテーマにするサイコホラーでこんなものを出すのか……。
バイオ5でも中盤遺跡が出てきますが、全く以て理解できません。
こういうの出すなら物理的にありえない空間の繋がり方とか、違法建築で見せるものじゃないですかね……。
カタコンベステージは中途半端に近代発明が混じっててタメ息。
塔(教会)では、橋の下にセンサー爆弾が仕掛けられてるところがB級臭すぎて笑いました。
敵がゾンビなのに、ボス級はオカルトモンスターとかいうチグハグさもダメ。
クリーチャーデザインが秀逸とかちょいちょい見かけますが、こっちからしてみりゃ既視感バリバリです。
色んなところからちょっとずつパクってきてるからキャラにまとまりがないんですよね。
貞子は貞子。
チェーンソーはバイオ4、もっと言えば
金庫頭はサイレントヒル2の△頭のパクリ。
CH13の肉貯蔵庫で金庫と戦うところ、CH15で金庫2体と戦うところも静岡2で見ました。
アマルガムはどうしようもなくバイオハザード。
クゥエルは誰がどう見てもエイリアン。
オリジナリティのあるボスってハゲ頭の蜘蛛おじさん位ですかね。
突然街が崩壊し始めたり、一瞬のうちに別の場所に飛ばされたり、部下と離れ離れにされたりするのに、特に疑問を感じず即順応する主人公もダメ。
サイレントヒルみたいな完全な異形にしてしまえばいいのに、なまじ人間体なので怖くもなんとも……。
ちょっともうあと不満点20くらい書けますけど、いい加減長いんでここらでやめときます。
序盤が面白いと感じた人は、CH10クリアしたらそこで止めましょう。
CH11から高性能重火器を持ったゾンビと撃ち合いが始まります。
おどろおどろしい精神病院の探索なんてどこにもありません。
CH7の金庫自殺からの復活、
CH9のルヴィクの記憶の追体験、
CH10の貞子から逃げる時の緊張感、
CH13の金庫から見つからないように隠れるところ、
CH14の地下鉄の入口の雰囲気は結構良かったと思います。
CH10のアマルガム戦は、動きを止めてショットガン乱射ばかりのつまらないボス戦ではなく、
巨大な敵から身を隠しつつ戦うスタイルも○でした。
逆に言うと、それ以外の全編がダメでした。
CH15は通してギャグでした。
「ルヴィクの目を見るな」→すぐ見ちゃう。
小学生が考えたような血とタイルの空間でゾンビ相手にマーセナリーズ。
ロケランを撃ってくるサディストさん。
終わると謎のイライラ棒。
吹っ飛ばされた先に丁度機関銃があって、空間にプカプカ浮きながらシューティング。
ラスボス戦で主人公と拳を交えて好敵手(トモ)になったサディストさんがロケランを届けてくれる展開には笑いました。
サディストなのにめっちゃ優しい。
マジでCH15擁護出来る人っているの?(´・ω・`)
7年前のバイオ4が、よりモッサリになって帰ってきたという印象。
7年前なら神ゲーだったでしょうが、今は2014年……時代遅れのクソゲーです。
ステルスさせたいのかドンパチさせたいのか不明な中途半端な戦闘システムに、
サイレントヒルにもバイオハザードにもなりきれてない中途半端なクリーチャーと世界観設定。
ただ自分たちがやりたい事、受けると思った要素をぶち込んだだけのクソ煮込み鍋になってます。
ホラー演出も力を入れている訳でもないのか、それっぽい要素を詰め込んだだけって感じです。
サイレントヒル3の吐き気すら催す血と錆の空間はすごかったなあ……コッチは文化祭のお化け屋敷みたいなハリボテ感。
血まみれだぞー怖いだろー。
暗いぞー怖いだろー。
終始そんなチープさがつきまといます。
残虐性もダークソウルの罠レベルで、ホラーでやるレベルには達していないかな。
とにかく罠が串刺しばっかりで飽きる。
そもそもホラー映画を何度も巻き戻して見る人間がいないように、死に覚えにすると全然怖くないんです。
個人的には生かさず殺さずの塩梅がちょうどだと思ってます。
「ヤバい、何か出てきた!」
↓
「うわっ、攻撃が結構エグい! 逃げなきゃヤバい!」
↓
「何とか逃げきれたけどダメージ結構受けたな……このまま進みたくないし、戻ってもアイツいるし嫌だな……」
って感じ。
即死は演出に留めるか、
もしくはチェーンソーみたいな、即死orノーダメ撃破っていう極端なバランスにしないと緊張感が生まれない。
サイコブレイク
「ヤバい、何か出てきた!」
↓
「とりあえず様子を見よ……グシャー(即死)」
↓
「えっ」
そんで即死敵が出てくる直前に戻されても、ねえ……?
CH11の偽ルヴィクがこのパターンでした。
なんか出るなーと思って扉に向かってたら、いきなり真横に出現。
あっ、距離を離そ……くらいのタイミングで即死どーん。クソゲーです。
偽ルヴィクの即死攻撃もやたら長射程で逃げても逃げても追いかけてくる糞っぷり。
敵が複数いたらどうしようもないじゃんっていう。
遠くから聞こえてくる声なんかも、ワンパターンの短いフレーズを何度も繰り返す為、
「うわっ……なんか気味悪いのが居る……」ではなく、「壊れたテープかよww」って感じの興ざめ感。
お化け屋敷のセットの裏でカセットレコーダーを発見したような気分になります。
また、演出で画面が凄くチラつくんですが、凄く酔います。
あ、セーブポイントのナースさんと濡れ透け女刑事さんは良かったです(*´ω`*)
個人的には
名作バイオの手がけた三上!
から
迷作サイコブレイク世に出してしまった三上(笑)
に評価が大きく変わりました。また騙されてしまった……。
クリア時のスコア。
Amazonや2chでのクリア報告を見るに、
タイムは大体14~15時間代、長くて20時間くらい。
死亡回数は100~150あたりが多いようですね。
4500円で買って3500円で売れたので、ダメージは1000円で済みました。
ボロクソに書きましたが、1000円なら、まあこれくらいの出来でも納得できるかなって感じ。
ただまあ、費やした15時間が勿体ないのでやっぱりクソです。
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